everything sucks

ここ数年で一番感動したインドでの話

      2015/07/07

2014年10月、インドに行ったときのこと。

私は「アジア最大」のダラヴィスラム(Dharavi Slum)を見学するため、ムンバイにいた。ムンバイだけで2000ものスラムがあり、もちろんアジア最大のスラムであるダラヴィがムンバイでも「最大」のスラムだった。最大というのは人口のことで、ダラヴィはなんと100万人もの人口をかかえるスラムらしい。このスラムは、映画『スラムドッグミリオネア』の舞台にもなっている。

 

スラムドッグミリオネアの土管
↑ダラヴィスラムの手前に広がる光景。『スラムドッグミリオネア』の中で、少年たちがこの土管の上を歩くシーンがある。

私は、スラムの中に活動拠点を置くNGO(Reality Tours&Travel)のツアーに参加した。4時間ほどのツアーで、1人1500ルピー(日本円で約3000円)。ツアーからでる利益のうち、80%はスラムのコミュニティ改善のために使われるというのが、いかにもNGOっぽい。

スラム内での写真撮影は、スラムの住民を尊重するためNGとされたので、のせられる写真がなくて非常に残念だが、とーーーってもおもしろかった!スラムの中は、働く場所と住む場所にわかれており、働く場所をまず見学。ムンバイ中のゴミを回収してプラスチックや紙、インクの缶などをリサイクルする現場、ヤギの皮をはいでベルトなどの革製品を作っている現場、縫製現場、土から容器を作る現場、などなど。

その後、居住地区を見学。宗教ごとに住む地区も分かれているらしい。
居住地区の中を歩き回りながら、ガイドの人がふと話してくれたことがあった。

ヒンドゥー教の彼には、イスラム教の彼女がいた。ある日、結婚の話になったとき、彼は何も求めなかったが、彼女は彼に対してムスリムに改宗してほしいと言ってきたらしい。

彼は、自分の親のことは自分が面倒みるし、彼女には何も望まない。それなのに、彼女は彼に改宗してほしいと言ってきた。それがとても悲しかった、と。
「愛するとは、違いを受け入れることのはずなのに」と彼は言ってた。
どうやら、宗教上、ムスリム女性はムスリム男性としか結婚できないので、ムスリム女性と結婚したい場合は、男性がムスリムになるしかないらしい。

 

「愛するとは、違いを受け入れること」

 

ほんとに今、世界中でこれと真逆のことがおこなわれてる。シリアとイラクにまたがるイスラム国では、ムスリム以外の人々にイスラム教への改宗をせまってたり、ナイジェリアのボコハラムは「女性が勉強するとは何事か」と学校から女子学生を誘拐したり。全然、違いを受け入れてない。彼らは、自分たちと異なる人が嫌なんだよね。人は皆、違うのにね。
私もこれまでを振り返ってみた。これまで、身近にいる人をありのまま受け入れず、無理矢理、何かを変えさせようとしたりしてなかったか…。そう考えたら、私、全然まわりの人のこと愛せてない気がしてきた。

たまに思う。日本語で言われるとそうでもないことも、英語で言われるとハッとさせられることがある。これも多分そう。英語で言われたからかもしれないけど、ものすごく心に響く言葉だった。

 

やっぱり、宗教は人をしばるよね。「あれをしろ」「これをするな」って。皆、マゾなのかな。確かに「自由」=「自己責任」だから、何かに所属したい気持ちはわかる。でも、救われたいなら、まず自分で自分を信じないとダメなのにね。いくら宗教を信じても、自分を信じないと自分は変えられない。自分以外なんて、もっと変えられないのに。何かを信じることで不安を取り除きたいのかな。

ちなみに、さきほど、ムスリム女性はムスリム男性としか結婚できないと書いたけど、ムスリム男性はムスリム女性以外にもユダヤ教徒・キリスト教徒とも結婚できるらしい。同じ神を信じているからだって。

なにそれ、めっちゃアンフェア!


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