Grameen Knitwearを訪問し、途上国での縫製工場の現場を見てきた。
2015/07/07
以前、「グラミン銀行のインターンに参加してきました。」という記事を書いたけど、インターン中、グラミンの関連会社をいくつか訪問する機会があり、今回はそのひとつを紹介します。
実は、グラミンは銀行以外にも、世界中の企業とジョイントベンチャーをつくってソーシャルビジネスをしてたりします。
私が訪問したのは、以下。
Grameen Veolia:水を扱う組織。フランスで水ビジネスをしているVeoliaとのジョイントベンチャー。バングラデシュは地下水からヒ素が出る場所があり、その地域の住民を守るために設立。
Grameen Shakti:太陽光パネルを扱う組織。
Yunus Center:ソーシャルビジネスのハブ。各国でカンファレンスなどを企画。
Grameen Trust:グラミン・マイクロクレジットを他国で展開する組織。現在、40ヶ国で展開。
Grameen Shikkha:スラムの子供向けの学校&職業訓練学校を運営。
Grameen Knitwear:ダッカ近郊の縫製工場で衣類製造、海外へ出荷。
グラミンとのジョイントベンチャーといえばユニクロとダノンが有名ですが、どちらもオフィスが近くになかったのと時間の関係で、今回は見に行けなかった。
私が話を聞けた関連会社のうち、Grameen Knitwearは実際にモノを作る現場を見ることができた。いわゆる工場見学で、めちゃくちゃおもしろかった。
Grameen Knitwearは、主にドイツに向けて衣料品を輸出しており、従業員は2000人を超える。従業員への賃金は、同業他社よりも30%増しの設定となっているそう。というか、おそらく他社が安く買い叩きすぎなんだと思う。
工場内は大きく3セクションに分かれている。
①Knitting
②Dyeing&Finishing
③Garment (cutting, sewing, quality, ironing)
うち、①と②は24時間稼動で3シフト制。③は日中のみ、ここで1800人が働いており、その40%は女性らしい。従業員のほとんどがGarment sectionで働いてるってことだね。
↑続いて、Dyeing section。さまざまな色に染めていきます。
↑続いて、Printing section。その場で中央のトラ?のロゴをプリントするところを見せてくれた。
↑こちらはCutting section。作業台でひたすら型紙通りに布を切る。
↑こちらはSewing section。細かく縫うパーツを分け、そのパーツをひたすら縫っていく人々。
↑この工場でつくってる商品をお土産にもらった。日本には輸出してないから手に入らないでしょ、と言われて。Thanks!!!
従業員の大半が働くGarment sectionは、本当に凄かった。作業をこれでもかというくらいに細分化し、ある人はひたすらボタンを縫いつけ、ある人はひたすらタグを縫いつけ、ある人はひたすら袖の部分を縫い…。ひとつひとつの小さな集合で、ようやくひとつの商品が完成する。これだけ人の手を介した商品が、先進国ではたった数千円で売られてたりするわけで。
これを見たら、そう簡単にはモノを粗末にはできなくなる。
今日、私が着る服は、いったい何人の人の手によって出来上がっているんだろう。