訪日外国人旅行者が困ってる音声通話SIMカード問題が解消される？
2015/08/24
2015年5月より携帯のSIMロック解除が義務付けられるため、MVNOやらSIMカードに関するニュースが増えている。なかでも、昨日のこちらの記事は個人的にインパクト大きかった。
ワイヤレスゲートが音声SIM、ヨドバシに即日開通カウンター
ワイヤレスゲートは、MVNO型通信サービス「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」に音声通話プランを追加し、全国のヨドバシカメラの店舗とヨドバシカメラのオンラインショップで4月28日から販売を開始する。また、ヨドバシカメラでは、5月中旬より順次、MVNOを含むSIMカードの即日開通カウンターを全国のヨドバシカメラに設置する。（中略）「SIMフリーカウンター」では、ワイヤレスゲートの音声対応・データ専用SIMをはじめとして、今回取扱いが発表された8社のSIMカードから、顧客に合ったサービスを提案していくという。（中略）また、8社の音声対応SIMカードのMNP転入手続きにも対応し、最速30分での即日開通が可能としている。
ヨドバシ、いいね！×100
パソコンのキーが壊れるくらい、いいね！を押したかったです。
何が素晴らしいかというと、現状では音声SIMは開通まで1週間ほどかかる。
だから、家電量販店で売ってる音声SIMを買っても、すぐには使えません。
それが解消される、という記事でした。
■なぜ開通までに時間がかかるのか？
まずはこちら→契約時の本人確認について
平成18年４月１日より全面施行されました「携帯電話不正利用防止法」（携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通話役務の不正な利用 の防止に関する法律）により、携帯電話・PHS事業者は、携帯電話・PHS（以下、携帯電話等）の契約時及び譲渡時等に、契約者の本人確認が義務付けられ ています。
要するに、携帯を利用した犯罪を防ぐため、日本では本人確認を厳しくしてるようです。
私も最近データ通信しかできないSIMから音声通話ができるSIMカードに変更して、このめんどくささを痛感。
（参照：日本の携帯電話料金が高すぎな件）
↑私の使っている音声SIMカード。
音声通話SIMカードは、開通までにざっと以下のような手順をふみます。
①写真左側のような説明だけ書かれた紙をまず購入（SIMカードは入っていない）。
②本人確認書類をweb上でアップロードする。
③本人確認が終わると、右側のような厚紙の中にSIMカードが入ったものが郵送されてくる。
④自分でSIMカードを挿入し、利用スタート。
現状はこんな手順しかないため、本人確認と郵送で開通までに最低でも3、4営業日かかるわけです。
日本ではようやく携帯のSIMフリー化が始まるという段階なので、まだまだSIMカードだけ買う人は少なく、市場規模も小さい。だから、街中の携帯ショップみたいな、人を置いて開通作業をするということをしていませんでした。
そこで次の疑問。
■外国人観光客は音声通話SIMを購入できない？
SIMカードは郵送で送られてくるのであれば、外国人旅行者は音声通話SIMの入手が難しいのでは？
ヨドバシの店員さんに聞いたところ、旅行者向けの値段が高いものはあるが、それ以外は難しいとのことでした。
調べてみると旅行者向けのSIMカードについてまとめてるページ発見！
→外国人観光客用SIM Card
これによると、旅行者が買えるもので音声通話ができるものは、1番上のPAYG SIMだけ。しかも7日間で9,980円！！！どんだけぼったくってるんだ。高すぎでしょ。
長期滞在の人ほど海外でSIMカードを買います。例えば、休みの長いフランス人とか、3週間滞在したりするんですよ。学生やらバックパッカーならもっと長く日本に滞在することもあるでしょう。
音声通話ができないと、例えばホテルや旅館に電話ができません。もし交通機関が遅延してたどりつけなかったら大変。それ以外の方法となると、公衆電話は死滅しつつあるから、自国の携帯で料金がバカ高い国際電話をするしかない。
せっかく長期で滞在している旅行者に、そんなことに無駄にお金使わせていいのか？？
旅行者を増やそうとしてるなら、観光庁、もっと頑張って！
■ヨドバシが即日開通カウンターを設置すると…
今までその場でできなかった本人確認ができるので、外国人旅行者が安い音声通話SIMカードを購入できない問題が解消されるのでは、と思っています。しかもこの4/28から発売のワイヤレスゲート、解約時の違約金がないからどの期間の利用にも対応できて、まさに旅行者向け。解約はおそらくアプリからするんだろうけど、そのアプリの英語バージョンができれば旅行者が各自で解約できるようになる。
素晴らしい！素晴らしすぎるよ。
私の中で、ヨドバシの株が急上昇した瞬間でした。おしまい。