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バングラデシュで英語はどの程度通じるのか、現地の英語教育の現場を見て考えた

      2018/06/29

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私が小さかった頃、日本では英語の勉強は中学校からだった。
ただ、時代はかわりつつあり、今は小学校5年から必修になっているそうで。

英語が母国語でない国の英語教育について、ふと考えるきっかけになったのが、2014年11月のグラミン銀行インターンだった。グラミンがダッカ市内のスラム住民の子供たちを対象に教育をおこなっている現場を見る機会があったのだ。

 

Grameen Shikkhaという団体がスラム内で運営する学校。Grameen Shikkha

 

Grameen Shikkha office
↑オフィスを訪ね、話を聞く。
そもそも、バングラデシュでは学校の種類はおおまかに3タイプあるそう。
Government school:授業料は無料。
Private school:授業料は有料。
NGO school:授業料は有料だが、非常に安い。
先生の質はやはりprivate schoolが良いらしく、お金があれば、親は子供をprivate schoolに通わせたがるそう。「日本も一緒だよ」と話したら、「どこの国もきっと同じだ」と言われた。government schoolは競争がないから、先生の質もよくない。

どこも同じ。競争のないところに、質の向上はないよね。

今回訪問したところは、NGO schoolにあたる。
1クラスあたり、生徒の上限は30人で運営している。

slum school

slum school
↑私が訪れたのはスラム内の5、6歳の子供向けのクラス。
机はなく、床に座って学ぶ。

Englich textbook
↑彼らが勉強しているのは、ベンガル語、英語、算数の3教科。これは英語の教科書。

バングラデシュでは、6歳(日本でいう小学校1年生)から外国語学んでるのね。
ちょっとビックリした。

そういえば、たまたまグラミンのユヌスセンターでインターンしてた19歳の男の子と話してたとき、流暢な英語を話していたのできっとアメリカの男の子だと思ってたら、ダッカ出身の子だった。6歳から英語教育受けてたら、そりゃ流暢になるわ。
私の通訳をしてくれたノーシンといい、30歳以下の人たちはきっと子供の頃から英語教育を受けてこられたんだろう。

通訳のノーシンいわく、私立の高校ではすべての授業を英語でする学校もあるそう。もちろん私立なので授業料は高額だけど。アメリカンスクールとかでもないのに、すごいね。彼らは英語が世界のスタンダードだと明確に意識している。そりゃ、流暢な英語を話す若者が生まれるわけです。
ちなみにバングラデシュは大学はどこも基本的に全科目英語で授業です。

一方、グラミンのブランチマネージャーや、私が出会った40・50歳くらいの方々の英語は、かなりアクセントが強烈だったり、ほとんど話せなかったり。
バングラデシュ自体、国ができたのが1971年。
きっと今の40歳以上の人たちは、満足に英語教育を受けられなかったんじゃなかろうか。

 

【結論】
バングラデシュで英語が通じる人:30歳くらいまでで教育をある程度受けた人。高校や大学まで教育を受けられた人はかなり流暢。ホテルや、ある程度のレストランは通じる。
バングラデシュで英語が通じない人:満足に教育を受けられず、すぐに働かざるをえなかった人。例えば、CNGやリキシャのドライバー。どこでもそうだけど、タクシーとかのドライバーは教育をあまり受けていない人がなりやすい。私はいつも泊まっていたホテルの係りの人にお願いしてCNGに行き先を伝えてもらい、料金を決めて乗ってた。
ツアーでなくガイドもつけずに個人でバングラデシュに行く場合、数字や右、左、とかはベンガル語を覚えないとけっこう厳しい。ちなみにベンガル数字は日本で使っているアラビア数字と違うので、アラビア数字を紙に書いても伝わらない可能性大。

 

バングラデシュでも、ほとんどの子供が6歳から英語教育を受けてる現状。
のちのち、日本もこうなっていくのかな。

さらに言うと、ムスリムの子供たちはアラビア語も学び、コーランをアラビア語で読めるようにするらしい。もともとコーランはアラビア語で書かれており、他言語版もあるが、正確なニュアンスを理解するため、少なくともバングラデシュのムスリムはアラビア語でコーラン読めるようにするんだって。

あっという間に、トリリンガルの誕生。






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